印鑑登録というのは自治体に住民が「これ」と決めた印鑑を登録する制度です。一本だけ登録できるようになっていて、登録した印鑑が「実印」と呼ばれます。
なんかの契約の時には「実印を押す」というのが通例ですから必要な時に登録してる感じですね。自分はと振り返ってみれば、最初に実印を作って登録したのは東京で会社の寮を定年で出て行かざるを得なくなった時(…)、自分で賃貸契約をする必要が出たために登録しました。賃貸契約書の押印に「実印」が求められたからです。
この印鑑登録。要は「その人の印鑑で間違いないですよ」ということを証明するものなんですが、マイナンバー制度などで住所が変わった場合などはマイナンバー自体は持ち回りが利きますよね。(転出/転入の手続きは必須ですけど)
しかし印鑑登録に関しては、印鑑変わってないのに持ち回りが利かないんですよね…。
東京で印鑑登録した情報は東京の住んでた区止まり。転出とともに破棄されますから、次に転居した先でまた登録料(300円)払って登録しなおさないといけません。
自分がここに転居したのは昨年の暮れでしたが、別に実印を使う書類などがなかったので印鑑登録はしないままほったらかしにしていました。
しかし父が亡くなり「相続」を考えると、絶対実印が必要な機会が訪れてしまいます。…ちょうど散歩行きたいなと思っていたので、市役所まで歩いて行って印鑑登録してきました。
登録しておけばあとはマイナンバーカードあれば近くのコンビニでも証明書出せるようになりますからね。わざわざ役所まで出向かなくても済みます。
それだけっちゃそれだけなんですが、上述した「なんで自治体移動したら登録内容が持ち回れないのか」というのがやっぱり疑問として残ったので、ググってみました。
印鑑登録は根拠となる法律は国が定めたものがなくて、各自治体の「条例」が根拠なんだそうですね。うーん。いやそれならこのご時世だし国で立法しては…? と思わなくもありません。少額とはいえ費用もかかることですしね…。地公体のネットワークで陰影イメージだって共有できるでしょう。マイナンバーカードと印鑑登証とを紐づけてもいいと思うんですけどね…免許証や保険証が紐づいてる訳ですし…。
必要とされる頻度が限られてるから放っとかれたままになりそうな断絶ではあります。
システム対応で全国化が来るか、契約書から実印が消えるのが先か。印鑑主義が後退しているご時世ですし、後者が時代の流れですかね。